タクシー運転手に必要な資格について
タクシー運転手の仕事に就くには「二種免許」と「地理試験」が必要な資格です。以下にその詳細について説明します。
支援制度のある会社では入社後に取得するための費用などを負担してもらえます。
資格取得支援有のタクシー会社一覧よりご確認ください。
二種免許とは
二種免許とは、正式名称「普通自動車第二種免許(普通二種免許)」です。道路交通法では普通自動車第一種免許と同区分とされています。タクシー、ハイヤーなど旅客を運送できる乗車定員10人以下の営業用普通自動車を運転することで報酬を得る場合に必要な運転免許証です。 一種免許と同様にオートマチック車 (AT) とマニュアル車 (MT) の区別があります。タクシー運転手の仕事に就くのであれば二種免許は必須の免許です。
【参照】
●警視庁HP 大型二種・中型二種・普通二種免許試験(指定教習所を卒業された方)
受験資格
適性試験
- 1.視力
- 両眼で0.8以上、かつ、一眼でそれぞれ0.5以上であること。(眼鏡・コンタクトレンズで矯正可)
- 2.色彩能力
- 赤色、青色および黄色の識別ができること
- 3.深視力
- 三桿法の奥行知覚検査器により3回検査し、その平均誤差が2センチメートル以下であること。
- 【参照】岡山大学運転免許試験の奥行知覚検査(三桿法)には再現性があり、練習効果はないことを初めて示す
- 4.聴力
- 10メートルの距離で、90ホンの警音器の音がきこえること。補聴器の使用はできない
- 5.運動能力
- 自動車などの運転に支障をおよぼすおそれのある四肢または体幹の障害がないこと
学科試験
マークシート95問(文章問題90問、イラスト問題5問)。合格は90点以上です。
一種に比べ応用問題は多く、難易度が高いくなっています。二種運転免許に関わる運転区分に関する問題も多く出題されます。
技能試験
基本的には自動車教習所で行う卒業検定と同じです。
学科・技能ともに第一種免許に比べて採点内容の基準などが厳しくなっています。特に技能試験における合格点は80点以上とされています。
技能試験の試験車については、普通自動車第一種免許と同じ車両で行われます。
取得条件
年齢 21歳以上
第一種普通免許を持ち、取得から3年が経過している者。
受験料
- 直接試験場で受験する場合の手数料
- 9,700円(受験料4,600円、試験車使用料3,050円、免許証交付料2,050円)
- 指定教習所を卒業した場合の手数料
- 3,800円(受験料1,750円、免許証交付料2,050円)
取得方法
二種免許の取得方法には2つあります。
- 1.認定自動車教習所に通い技能卒業検定に合格する
- 1週間程度で技能・学科と実技の卒業検定まで終了できます。おおよそ20万円弱くらいの費用がかかるようですが、タクシー会社で負担する場合が多いです。
- 2.自分で練習して直接、免許試験場で受験する
- この方法は試験のポイントなどがわからないため合格するのが困難です。運転技能に相当な自信があれば合格できる可能性はあるかもしれません。
地理試験とは
公益財団法人東京タクシーセンター及び公益財団法人大阪タクシーセンターが事務を代行し実施している特定指定地域で職に就くために合格しなければならない試験です。
特定指定地域とは、タクシー業務適正化特別措置法施行令により指定されている東京都および大阪府内、神奈川県の特定指定地域です。(詳細は下記を参照)
試験問題は、道路、地名、著名な建造物、公園、名所、旧跡、鉄道の駅の所在など筆記試験により全部で40問出題され、32問以上正解(正解率80%)で合格となります。
地理試験には、新規講習時受験と一般受験とがあります。新規講習時受験はタクシー会社からの申し込みが必要になります。一般受験と再試験については予約制になっており、受験される場合にはタクシーセンターの運転者研修所に申し込む必要があります。
*東京都特定指定地域は、東京23区・武蔵野市及び三鷹市が該当します。
*神奈川県特定指定地域は、横浜市、川崎市、横須賀市及び三浦市が該当します。
*大阪府特定指定地域は、次の通りです。大阪市、堺市(美原区を除く)、豊中市、泉大津市、高槻市、守口市、和泉市、箕面市、門真市、東大阪市、島本町、忠岡町、池田市、摂津市、八尾市、茨木市、吹田市、高石市
【参照】
●東京タクシーセンター http://www.tokyo-tc.or.jp/
●大阪タクシーセンター http://www.osaka-tc.or.jp/
●神奈川タクシーセンター http://kanagawa-tc.or.jp/
試験対策
過去問がタクシーセンターで販売されているので、あらかじめやっておくとよいでしょう。また、学習用に地図帳もあわせて買っておくとよいです。
そして、有名な施設や病院、大学、官公庁・区役所の位置を各地域ごとに徹底的に覚えてしまいましょう。
それと同時に主要道路から覚えて首都高や駅、その周辺地域の施設という順に覚えていくといいでしょう。
試験には、決まったパターンがありますがこれで大体は対応することができます。
集中して学習できるなら一週間もやれば大丈夫です。合格までの平均の受験回数は4、5回といわれていますので一回の試験に不合格になったとしても落ち込まないようにしてください。
そして、受験者の半分以上が地方出身者の方ですので地方出身だからといって不利だと感じる必要もありません。こつこつとまじめに勉強に取り組むことができれば誰でも合格することができる試験なのです。
支援制度のある会社では入社後に取得するための費用などを負担してもらえます。
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タクQ 編集部