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2024年03月18日 最終更新

タクシー転職で失敗して後悔しないための対策

タクシー転職で失敗して後悔しないための対策
転職は単に仕事を変えるだけでなく、それに伴う準備と時間も必要になることから自分に合った仕事先や業務内容を目指すものだと思います。 タクシー運転手への転職もその例に違わないものですが、メリットがある一方で、失敗して後悔しやすいところもあるものです。 そこでこの記事では、タクシー運転手に転職する前にすべき確認と心構え、実際にありがちな例から見た対策をまとめていきます。

タクシー運転手に転職する前にするべき確認や心構え



タクシー運転手に転職する前にするべき確認や心構え

タクシー運転手に転職するということは、何かしらメリットを感じていることが理由であると思います。

しかし、そのメリットを中心に考え過ぎると、別の面で後悔してしまう可能性が出てきます。

まずはタクシー運転手のメリットと業務実態を挙げ、転職前に確認すべき部分や心構えを紹介していきます。

メリットとされる部分


前職からタクシー運転手へ転職する際、給料面と休日・休憩といった自分の時間の確保は理由として挙げられることが多いです。

この2つに関しては、勤務するタクシー会社を事前にしっかりと吟味することで、実現できる可能性がある部分で、転職のメリットと言える部分になります。

また、業務としては運転が中心になるため、車や運転が好きな人にとってはそこもメリットに感じられる部分です。

しかし、これらのメリット以上に大変な部分はあるので、そこと噛み合わなければ後悔の元になってしまう可能性があります。

タクシー運転手は接客業である


タクシー運転手の主な業務は、確かに乗客を目的地に運ぶ運転と言えますが、その前後には必ずお客さんとのやり取りが発生します。

この間、過剰に話しかける必要はありませんが、最低限のコミュニケーションは必要であり、その部分ではタクシー運転手は接客業と言えます。

もしもお客さんとのやり取りで態度が悪かったり、無愛想に感じられたりしてしまうと、自身の評価だけでなく、務めているタクシー会社全体の評価にも繋がり、利用されなくなってしまう可能性があります。

お客さんは基本的に一期一会であるのですが、だからといって接客態度を疎かにして良いわけではありません。

単に運転好きということだけを理由にタクシー運転手を選んでしまうと、この接客業の部分に引っかかってしまう可能性があります。

特殊な業務時間になる


タクシー運転手には複数の業務形態がありますが、いずれの場合も稼働時間は普通の会社で働く時と異なるものです。

タクシー運転手の基本的な勤務時間は昼勤(日勤)の場合は7時~16時もしくは8時~17時の2通りになっていますが、一方で1日の拘束時間は13時間以内、長くても16時間と定められています。

基本の時間に対して拘束時間が少し長いのは、実際のタクシーを営業していると長距離移動になる可能性があることや、先の基本的な勤務時間内だけで働くと1日のうちにそれほどお客さんを乗せられない可能性が出てくることが理由になっています。

そのため、基本的な時間で働けると思っていると、実際の業務ではお客さんの希望に合わせた対応をする必要が出て来て、思ったよりも長い時間働いてしまったり、休憩が思うように取れなかったりする可能性が出てくるのです。

タクシー運転手として働く時は最初から特殊な業務時間になることを覚悟して挑むべきと言えます。

【参照】令和元年タクシー運転者の賃金・労働時間の現況のまとめ

体力勝負である


タクシー運転手の中心的な部分である運転は好きな人であれば問題ないのかもしれませんが、1日中運転することを考えると、慣れた運転であっても体力が必要になります。

前職であまり動かない仕事をしている人で運転だけだと思って転職をしてしまうと、想像よりも体力が追い付かなくて後悔する点になってしまいます。

また、前職で体力がいる仕事をしていても、運転は固定された姿勢で行うことから、筋力を動かす体力とは別の面で体力が必要になります。

そこが噛み合わなければ、たとえ運動能力としのて体力に自信があっても、後悔する要素になってしまいます。

何を目的にタクシー運転手となるのか


上記の前提を踏まえた上でタクシー運転手に転職したいと思う人は、その転職目的を明確にしておくことをおすすめします。

メリットを重視する際には、何となく給料や休日が欲しいではなく、具体的な金額や休日数を提示しておくことで、タクシー会社を選ぶ際に自分とマッチした会社を選べる確率が上がります。

また、数値を明確化する過程で、自分が本当に求めている条件を見直せるので、何となくでしか考えられない人も、考え始めたら自分が希望する条件が見えてきます。

あらかじめ見ておくポイントと対策



あらかじめ見ておくポイントと対策

タクシー運転手への転職で確認すべき項目や心構えをしていないと、実際に転職が成功してから働き始めて後悔する部分が出てきます。

ここではその後悔しやすいポイントを挙げつつ、そうならないような対策を紹介していきます。

給料面に対すること


給料を稼げるところをメリットに感じてタクシー運転手に転職したのに、働き始めるとあまり稼げず後悔したという声は挙がりやすいものです。

タクシーの給料形態には自身の売上が給与に反映される「歩合制」が採用されるもので、その中でも売上を歩合率として、会社ごとに設定された固定給(保障給)と合わせて給与を支給する「一部歩合給」がメジャーになっています。

これによって、働いた分だけ自分の給与アップが狙える形になっているのですが、実際に給与アップできるようになるには自分の業務の効率化やお客さんを拾える場所の分析などある程度の時間やデータが必要になるものです。

つまり、転職してからすぐに給料を稼げるわけではなく、タクシー運転手として経験を積む中で稼げる可能性が出てくるというのが正しいところなのです。

ただ、それを理解できていない場合は数年で稼げないと判断してしまうことになり、結果的に後悔することになります。

給料面についての対策


そんな給料面についての対策はタクシー会社を選ぶ時点での固定給と歩合率に注目することです。

固定給はその月の売上があまり奮わなかったとしても必ず支給される額になるので、これが最初から高ければ後悔しづらい給料にできます。

そこから更に上を目指す場合は自分の働き反映される歩合率であり、この倍率が低いといくら人より多く働いても大きな稼ぎには繋がりません。

給料を稼ぎたいという希望が最低限の動きで稼ぎたいのか、働きの分だけ稼ぎたいのかで選び方は変わってくるのです。

ただ、タクシー運転手で稼げている場合の年収で提示されるのは歩合率の影響が大きいため、最低限の動きを希望する人も歩合率は注目しておきたい項目です。

【関連ページ】タクシー運転手の給料の仕組みを解説

勤務時間が合わないということ


勤務時間が合わないということ

先に書いたようにタクシー運転手は普通の会社とは異なる勤務時間となりますが、それに加えて夜勤や交代勤務、隔日勤務になる可能性があります。

この中で隔日勤務は1日稼働した翌日は休みになるというかなり特殊な勤務形態で、人によっては仕事と休日を繰り返せることから楽に見えるかもしれません。

しかし、実際にこのペースで働くと体に合わないケースが出ており、慣れれば楽になるものですが、そこまでが難しい人もいるものです。

また、夜勤や昼夜の交代勤務についても前職で経験していなければ心身ともに負担がかかる勤務形態になります。

これらの時間帯は昼勤よりも給料が上がったり、休日が増えたりすることからそこに魅力を感じる人や体力に自信がある人は選ぶものですが、体験した後に後悔することはよくあるこです。

【関連するページ】タクシー運転手の勤務形態

勤務時間についての対策


近年のタクシー業界では働き方を考える中で勤務時間もなるべく希望に沿うようにはしていますが、それでも夜勤や隔日勤務を必要とする会社はあるものです。

ただ、他の条件が余程魅力的でない限りは昼勤で転職できるタクシー会社から始めて、タクシー運転手の業務自体に慣れていくことが後悔しない一番の対策になります。

もちろん、人によっては体質的に夜勤や隔日勤務の方が楽になることはありますが、大多数の人は子供の頃から過ごしてきたリズムで働く方が圧倒的に楽です。

もしも前職で夜勤や交代勤務を経験していて、それが自分に合っていると感じている人は同じ時間帯で始めても良いですが、夜の道で人を乗せて運転することは他の夜間の作業と気にするべきところが変わってくるため、よく考えてから選ぶようにしましょう。

厄介なお客さんを対応しなければならない


タクシー運転手が接客業であることもわかった上で実際に仕事を始めても後悔する可能性があるのはクレーマーや酔っぱらいなどの厄介なお客さんに対応しなければならないことです。

他の接客業でも遭遇する可能性はあるものですが、タクシー運転手特有のもので言えばメーターに対して文句を言ったり、明らかに不可能な時間設定で目的地へ向かうように言ったりと自分の運転技術とは関係ない部分で何か言われることがあります。

また、酔っぱらいがタクシー内でそのまま寝てしまった時に目的地でその人を他に請け負ってくれる人がいなければ警察を呼んで対応して貰わなければならないなど、自分の業務時間に影響してしまうこともあります。

このような厄介なお客さんについて何度も出会ってしまうとストレスが溜まっていき、それが後悔に繋がることもあります。

厄介なお客さんについての対策


これについては人によっては全く出会わないこともあることから根本的な対策が難しいところですが、タクシー運転手を続けていく際に持っておくと良い心構えはあります。

タクシーへ乗車するお客さんは基本的にその場限りの出会いとなることが多く、上記のような厄介なお客さんについて同じ人と出会う可能性は低いものです。

そのため、一度トラブルに巻き込まれてしまってもその日は運が悪かったと考えれば落ち込むことやストレスを溜め込まずに済みます。

他の業種において人間関係のトラブルが発生した場合、それが会社の上司や同僚であると気まずいものですが、タクシー運転手であれば基本は一人での行動になり、トラブルが起こるのは厄介なお客さんだけです。

その点から考えると割り切って考えられるならむしろストレスを溜めづらい環境で働けるので、なるべく自分を責めない考えに切り替えていくと後悔も少なくなります。

体調・健康管理の厳しさに関すること


タクシー運転手は体力勝負であるとわかった上で働いていても思わぬ体調不良や健康を害してしまうことはあるものです。

長時間座った姿勢で運転を続けることは腰や肩に大きく負担をかかたり、目が疲れやすくなったりするもので、それでも働き続ける必要があることから無理をしてしまって痛めてしまうことがあります。

また、夜勤や隔日勤務などで生活リズムが崩れると体調不良を起こしやすく、普段の生活にも影響を及ぼすことがあります。

社会人の体調・健康管理は自己責任にはなりますが、タクシー運転手はその業務内容から不調となる要素がいくつもあり、それが後悔する原因にもなるのです。

体調・健康管理についての対策


体調不良を起こさないための前段階として、勤務時間でも書いたように自分に体質に合った業務形態を選ぶことは重要であり、多くの人で最初の転職については昼勤以外のところを避けておくと体調を崩しづらい環境で始められます。

しかし、昼勤であっても長時間の運転による腰痛や肩こりは発生するものなので、そこについては個別の対策が必要です。

まず休憩時間について、食事や仮眠を取ることも重要ですが、それと同じくらい一旦車内から出て座ったままにならないようにすることも体調管理に繋がる重要なことです。

体を伸ばすだけでも腰痛などへの対策になり、外の空気を吸うことや遠くの景色を見ることで心身ともにリラックスできます。

そして、これは当たり前のことではありますが、翌日が仕事となる場合は十分な睡眠を確保したり、休みの日は無理をせず体を休めるようにしたりと、仕事へ万全の状態で挑めるようにしておくことが全体的な体調不良の対策になります。

自分の時間として休日を使いたい人は隔日勤務を避けたり、まとまった休みが取れる会社にしたりと他の条件と合わせることで調整できるので、事前に希望する条件をまとめておくことが、体調・健康管理にも繋がるものです。

【参照】日本交通科学学会誌 タクシー運転者の健康管理と体調変化に関する意識調査

タクシー運転手への転職後は事前の確認や目的の明確化で対策



タクシー運転手への転職後は事前の確認や目的の明確化で対策


タクシー運転手への転職で後悔しないための対策をまとめます。


  • タクシー運転手には給料の稼ぎやすさや休日の確保、車の運転好きにはメリットを感じられるものだが、そのメリットのみを見て転職するのは危険

  • タクシー運転手は単に車を運転するだけではなく、接客業の面や普通の仕事とは来なる業務時間になりやすい面、運動とは別の体力勝負になる面がある

  • タクシー運転手への転職を考える場合は給料や休日など希望する条件について明確に数値化してからそれに合うタクシー会社選びをした方が良い

  • 給料面や勤務時間、体調・健康管理については会社選びの段階で自分の希望する条件や体質に合ったものを選ぶことで対策できる



タクシー運転手への転職を考える場合はタクシー運転手が運転のみで成り立つものではなく、他の仕事とは異なる部分があることを理解しておく必要があるものです。

また、転職後に後悔しやすい要素の多くはタクシー会社を選び方次第で変わってくるものなので、希望する条件を明確にしてから会社を選ぶことで対策できます。

それを踏まえた上でタクシー運転手として働くことのメリットが自分にとって大きい場合はぜひ転職を検討してみてください。

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執筆・監修 株式会社しごとウェブ
 タクQ 編集部